2016年7月30日土曜日

ちぐはぐな相場が続く

株価は高値圏にあるがリスクオフムードも感じられるという読めない相場展開が続いている。イールドスプレッド、オプション、為替、原油、信用の5つの指標を見てみる。

まずイールドスプレッドは急低下した後は5.5%程度で留まっている。これが上がり出したらリスクオフが進みだすと考えてよいだろう。ゆっくりと上昇を始めるのか急上昇するのかはわからないが早期の重要なシグナルである。

オプション市場は今のところ中立的だが10月のオプションが異様に高く、10月までに何かが起こりそうなことを予感させる。オプション価格からは市場の不均衡や転換点を見出すことができるのでこちらも重要なシグナルだ。

為替は日銀会合後円高が進み強含んでいるので節目となる100円を目指す展開も考えられる。現在株価はそれほど下落していないが前回100円を割れた時に日経平均は15000円を割れたので100と15000という数字は意識しておきたい。

一時1バレル50ドルを回復した原油は続く原油の過剰供給により再び下落し40ドルを視界にとらえている。エネルギー価格の下落は経済にとってはプラスだが原油価格が下がれば産油国にとっては痛手で中東系のSWFなどが再び株を売りはじめるかもしれない。

信用取引は買い側では金額ベースでもそうだが特に株数ベースで信用買いが減っている。売り側では金額ベースでは目立たないが株数ベースで自己取引の売残高と貸株が増えている。社内対当も信用倍率も下がっているので相場が手仕舞いに入っているのかもしれない。

こうして見てみるとイールドスプレッドとオプション以外は既にリスクオフの兆候を見せていると言える。この2つの指標の変化には特に注目すべきだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿