2016年7月12日火曜日

次の金融危機はいつ来るのか

追記
これらの予測は外れました。新しい別角度からの分析は2018年は株価の調整に備えるべきかもしれないに記載。

3つのデータを元に次の金融危機が来るのはいつなのか予測する。1つ目は投資部門別株式保有金額。今回は総保有額、つまり全上場株式会社の時価総額のみに着目する。2つ目は単純に日経平均株価。時系列をずらして使用する。3つ目はドル円の為替レート。日経平均と重ね合わせる。

過去に日本の株の時価総額が500兆円を超えたのは1988年、2005年、2006年、2014年の4年のみだ。最新のデータが2014年度のものなので入っていないが、2015年度株式分布状況調査の要約版によると、2015年度は518兆円であったのでここに入ることになる。最初の1988年といえばバブル経済の真っただ中で、バブルでの株価のピークは1989年。それから1992年まで株価は下がり続けた。2005、2006年は日米のITバブル崩壊後に始まった第14循環、いわゆるいざなみ景気での全盛期の少し前だ。その後株価は2007年を頂点に下落をはじめ、アメリカのサブプライム問題に端を発したリーマン・ショックの煽りを受けて暴落した。

そして今回、2014、2015年。上記のデータを参考にすると株価が天井をつけるのは総保有金額が500兆円を超えた1年後である。それはつまり2016年、今年になる。2015年の中国元切り下げにより起きた下落と2016年1月から始まった下落により既に株価は高値をつけていると考えられるので、もう少し詳しく見てみる。1988年は516兆、1989年は497兆、2005年は593兆、2006年は581兆、2007年は409兆と、株価の頂点と年度には多少のズレがあることがわかる。

これを踏まえて現在のサイクルを見てみると、2014年は576兆、2015年は518兆であるので、無理に今年これから新たな高値を迎えると言うより、去年の8月までがピークだったと主張するのがより理性的だろう。つまり株価はピークを過ぎ暴落を待っていると言える。早ければ今年中、遅くとも数年以内に株価は大きく下落を始めるはずだ。だがもう少し具体的にしたい。そこで2つ目のデータを使う。
上記のグラフは2003年4月28日を始点とした日経平均と、2012年10月12日を始点にした日経平均を重ね合わせたものだ。最初の上昇、停滞を経ての次の上昇をしてからの下落、その後踏みとどまるとパターンが似ているのがわかる。いざなみ景気のサイクルでは、営業日ベースで1034日目、2007年7月を境に下落が始まっている。今回のサイクルでは2016年7月11日が854日目にあたる。前年にピークをつけ今回のサイクルは値動きから前回より短いとすると、終わりの始まりは既に来たか、後180営業日以内にやってくる。計算すると、それは2017年4月までとなる。

こう考えることも出来る。前回のサイクルを、上昇、停滞、暴騰、下落、上昇、暴落、暴落というフェイズで考えるのだ。こちらの考えだと、今回のサイクルは既に一度目の暴落を終え、最終局面にあるとも言える。前回の一度目の暴落後は約50日で小さなピーク、その約50日後にリーマン・ショックが起こっている。つまり小康状態は100日。2016年2月12日を1つ目の暴落の終わりとすると、2016年7月11日で101営業日である。いつ次の暴落が始まってもおかしくない。
実は2007年7月、つまりいざなみ景気での株価のターニングポイントでは為替も同様に転換点を迎えている。日銀のゼロ金利政策から始まった金融緩和で続いた円キャリートレードが同時期にピークを迎え、円安から円高に転じているのだ。そこからリーマン・ショック後の株価最安値まで約1年半。ここに着目すると、今回ドル円は2015年6月から8月を頂点に円高になっている。そこから1年半後というとだいたい2017年2月から2017年4月となる。次のショックがいつ来るかはわからないが、こちらも似た数字となった。

結論としては、株価は既にいつ暴落を始めてもおかしくない状態で、今はブラックスワン・イベントを待っているところだ。そしてそれは2017年4月までに来る可能性が高い。ポートフォリオをディフェンシブにして備えておきたい。

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