2017年7月13日木曜日

蓮舫氏の二重国籍問題 三度の過ち

都議会選挙は都民ファーストの会が圧勝する結果となったが自民党だけでなく民進党も惨敗したことは注目に値する。反自民の受け皿であった民進党の失敗は政治家の市民感覚の欠如に国民が不満を持っている表れだ。その中でも蓮舫氏の二重国籍問題は象徴的だ。

安倍総理の好きな言葉に印象操作というものがあるが実際のところ印象というのはとても重要で政治家の当落は候補者の印象次第と言っても過言ではない。一度付いてしまったイメージを変えるのは難しく多大な労力がいる。その意味で言えば民進党は議席を取っても政権運営のできないダメな野党と思われてしまっているので民進党は既に死に体だ。野党に戻り人気がなくなってから維新と合流し元の民主党から変な名前に変えてしまったのも悪手で票欲しさに何でもする哲学のなさを思わせ支持離れの追い打ちとなった。

その民進党の凋落の象徴ともいえるのが蓮舫氏の二重国籍問題への対応だ。彼女は少なくとも三度誤った対応をしている。一つ目は初動のミス。帰化人であるならば思い込みで決めつけはせず二重国籍を疑われた時点で調べてみますと言えばよかった。それを根拠もなく「意味が分かりません」と否定し実際は二重国籍であったので結果的に有権者に嘘をつく形となっている。

二つ目は発覚してからきちんと国民に謝罪をしなかったこと。自身の思い込みで有権者に嘘をついたのにそれを深刻なこととは思わず軽く流してしまったのだ。意図はどうあれ国民を欺いたことは事実でそれをほったらかしにすれば民進党は嘘つき集団という印象を持たれても仕方がない。大げさな記者会見を開いてまずそのことについて謝っておくべきだった。

三つ目はこの問題を都議会選で惨敗するまで放っておいて解決を引き延ばしたこと。蓮舫氏はこれが軽微な問題だと思っていたのかもしれないが一般目線からすれば民進党全体の印象を左右しかねない重要事項で一つ間違えば身内に甘い体質と思われたり売国政党ともとられかねないものだった。散々後手後手に回った民進党は今後常に無能集団というイメージがつきまとうだろう。

さらに遅過ぎた記者会見を開くのにまだすっきりと解決できない。戸籍はプライバシーで公表できないから台湾籍を離脱したことがわかる書類を用意するという回りくどさ。印象が全てと言っていい公人である政治家という職業をしながらプライバシーがと私人のようなことを言っている。事実として残るのは彼女が二重国籍問題で説明を二転三転させてもわかりやすい書類は出せないということだ。これでいい印象を受ける人はどれくらいいるのか。

政権批判にも説得力がなく蓮舫氏が党首ではダメだと思う民進党員はいないのか。安倍批判では証人喚問と言い続けるが蓮舫批判でそれにあたる戸籍公表はプライバシーのため不可。みなが納得する手っ取り早い証明手段は回避。言行不一致。普通の人は職務質問をされれば身分証を見せるがそれをしないで後日自宅を訪問させ学校の卒業証書を見せるような不可解さ。今更の後出しで見せたものも求められていたものではない。

党首党員ともにグダグダでは民進党の崩壊は加速するばかりだ。都民ファーストの会も今は追い風があるがやらない決められないで政策は進まず議員の質で騒がれ市民感覚が欠如というようなことになればいずれ民進党化するかもしれない。誰もが思うようなことを誰もが思うようにやれればそれは一流の政治家の証なのだ。

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