米大統領選でトランプ氏が勝利したことをマスコミは驚きをもって伝えているが両者の支持率を比べられる賢い人たちにとっては至極妥当な結果で何の驚きもない。どうやらマスメディアと金融市場は数字を比べることが苦手なようだ。
マスコミは都合のいい報道に終始一貫していた。すなわち、自分たちが勝ってほしいと思っているクリントン氏を応援し都合の悪いトランプ氏を否定的に報道していた。リベラル層インテリ層富裕層なら当然クリントン支持でトランプなどもってのほか。トランプ氏勝利など考えることもできない。そういった報道の効果もあり上手くマスコミに誘導された日本人は8割程度がクリントン氏を支持していたようだ。
そもそも世論調査ではほとんどの期間どちらの候補者の支持率も40%台半ばで推移し拮抗していた。クリントン氏が数ポイントリードしている調査も多かったが世論調査の誤差や世論調査を受けたらがない層がいることを考えれば両者の差は僅差でとてもどちらかが優勢といえるような状況ではなかった。勝負が五分五分であることは明白だった。それを捻じ曲げるためにマスコミと金融市場は願望をこめ決め打ちし偏向報道とマーケットリアクションでそれを印象付けていた。
民主党は歴史的に共和党より日本に厳しくさらにクリントン氏は親中で日本嫌いであることは簡単に見て取れた。それでもクリントン氏が好きだという日本人がこれだけ多かったのはマスコミの反トランプキャンペーンのおかげであろう。中国や中東から多額の寄付をうけ日本にも厳しいスタンスで臨んでくるであろうクリントン氏を多くの日本人は望んでいたのだ。最初からトランプのほうがマシだと思っていた私のような者にとっては歓迎すべき結果だがクリントンが大好きな多くの日本人にとっては残念な結果となった。
金融市場も世論調査に見向きもせずどうせクリントンが勝つだろうと思い込んでいたので彼らにとってはこの結果は驚きとなったようだ。マーケットの思い込みと決め打ち、先回りと都合のいい解釈は今に始まったことではないがそういった気が早く無鉄砲な行動は慎み冷静に対処したいものだ。今回の結果は誰かをけなしたり悪口を言う人はダメだとか本心から思ったことや事実でも言葉を選んだり場合によっては口をつぐまなければならないといった建前を破壊し人々が本音を言ってもいいんだと思える機会にもなった。本音で話し合えば分裂や衝突が起こりギスギスすることもあるだろうが建前だけでは国が滅ぶ。嘘や美辞麗句を並べ立て本音を言いたがらない日本人は多いが今後このような動きは日本でも起こってくるだろう。
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