2021年5月20日木曜日

新型コロナワクチン接種は任意であるべき

 ワクチン希望者には迅速に行き渡るようにすべきだがワクチンを打たない選択をした人を糾弾したりすることがあってはならない。特に医療従事者やサービス業従事者に圧力をかけるようなことは避けるべきだ。新しいタイプのワクチンなので接種後に時間差で重篤な副作用がないとは言い切れないし体質で打てない人もいる。こんな時こそ多様性が必要だ。

いくつもの新型コロナワクチンが開発され接種も始まっているがこれらが絶対に安全だとは言えない。副反応ばかりが話題にされるがすぐには出ない症状もあるので治験は10年単位で見なければお墨付きを与えることはできないだろう。1年2回接種を10年続けて問題がなければその時はおそらく安全だと言えるだろうが新型コロナワクチンはまだその段階ではない。

今までのデータから感染予防と重症化率を下げることについてはおそらく効果があると言える。未知なのは変異株にも効くのか、効果はどれくらい持続するかという部分だろう。これらは時間が経つにつれて明らかになるのでそれ以外の懸念すべき点について考えてみる。気になるのは回数と時間による影響と長期的毒性だ。

アストラゼネカとジョンソンエンドジョンソンのワクチンについては血栓の例が報告され注意喚起もされている。こちらはウイルスベクターという運び屋(ベクター)によってウイルスの情報を伝達する仕組みだ。打ち続けるとベクターに対する免疫ができて効果がなくなる可能性が指摘されている。この特性は型が変わり毎年接種が必要になった場合などに不利に働く。

一方ファイザーやモデルナのmRNAワクチンは全く新しい仕組みでより不明な点が多い。ゲノム編集した不安定な物質を注入するというやり方だ。遺伝子組み換え食品は騒がれたがこちらはその点において全く話題にならないのは少々不思議である。分解されたり別の似た物質に間違えられたり、あるいは一生何らかの形で体内に残るといった可能性についてもっと情報がほしいと思うがあまり発信はされていない。

短期的な副反応については痛み、発熱、まれにアナフィラキシーショックというのが報告されているがワクチン慎重派が知りたいのは長期的な影響についてである。抗体があることにより症状が悪化する抗体依存性感染増強(ADE)というものがある。いろいろな変異株が発生した結果ワクチン接種者のほうが重症化しやすくなってしまうこともあるのではないか?こちらも時間の経過を待たないとわからない。

まれな副反応と遅発性の副作用も治験の結果を待つしかない。たとえ0.01%しか起こらないとしても1億人が接種すれば1万人になる。遅発性の毒性があれば因果関係の証明も難しくなりより複雑になる。日本では薬害エイズ、B型肝炎、子宮頸がん予防のHPVワクチンなど問題が起きても中々認められなかったり要件が厳しかったりで泣き寝入りするケースもある。治験が十分でないうちは打たない自由も認めるべきだろう。

遅発性で致命的な毒性がある物質も存在する。アスベストやアフラトキシンは聞いたことがあるかもしれない。アスベストは石綿とも呼ばれ、吸い込むことによって10年、場合によっては数十年後に肺がんや悪性中皮種になったりする。アフラトキシンは食物に含まれることがあるカビで強力な発がん物質である。多量摂取で急性肝障害、長期摂取でも毒性があり危険な物質だ。水銀、ヒ素、鉛など蓄積して毒性を発揮するものもあるのでmRNAワクチンも安全とは言い切れないのが現状だ。

回数、時間による影響でもう一つ考えられるのが免疫疾患だ。ADEは抗体があることで起きるしアレルギーも回数や量が影響する。最初は大丈夫でも2回目、3回目が安全とは限らないのである。後天的アレルギーでは茶のしずく石鹸という事例がある。加水分解小麦を肌から取り込むことによりアレルギーを発症したのだ。mRNAワクチンはヒトが継続接種した実績がまだないので免疫に異常が出たり何らかのアレルギーになる可能性は否定できない。

プリオン病というものもある。狂牛病と言われていたものだ。こちらは異常プリオンと呼ばれる変形したたんぱく質を体内に取り込むことによって発症する死に至る病だ。潜伏期間が数年から数十年と長く因果関係を調べることは難しいが特定の形のたんぱく質が体内に入ると増殖して死ぬというところが恐ろしい。未知の物質を体に入れるということにはそういったリスクもあるのだ。何十年も経ってから奇病が発生しそれがもしかしたら遺伝性かもしれない(遺伝子変異による家族性プリオン病もある)。たんぱく質ですらまだわかっていないことがあるのだ。ましてゲノム編集や後天的遺伝子変異などはわからないことだらけだ。遺伝子組み換え食品が騒がれていたのはそういったことが理由だったのではないのか。

新しいワクチンの品質も未知数だ。製造や流通過程で間違いが起きていたらどのような影響があるのか?製造時のばらつきや輸送時の温度管理などこちらでは知ることができない。日本でも同じ日に2回接種、空気を注射される、生理食塩水を注射されるなど人為的ミスがいくつも報告されている。濃度を間違えたり注射針の使い回しが起きる可能性もある。新型コロナワクチンについてはわからないことだらけで緊急の忙しさで間違いも起きている中で万人に勧められるものではないだろう。

様々なリスク要因を挙げてきたが私はワクチン反対派ではない。統計的に信頼できるデータが揃ってある程度安全性が担保されたら喜んで接種したいと思うが今はまだその段階ではないと思う。上に挙げた懸念を払拭するには回数と時間という実績が必要なのだ。どんなに確率が低くても全員接種で致命的な副作用があった場合全滅だ。多様性は種の保存に必要なのである。

0 件のコメント:

コメントを投稿