2017年6月23日金曜日

日経平均株価の指標推移

日経225の1株利益、1株純資産、1株配当の推移を平均と指数ベースでグラフ化した。それらの推移から見れば日本株は割高ではあるがバブルとまでは言えない。

一般に日経平均PERと言えば日本経済新聞社が発表している加重平均EPSで計算されたPERを指すが当てにならない日経平均PERで指摘した通りこちらの指標は日経平均と計算方法が違うため正確性に欠け実態を反映していない。バリュエーションの話をするなら指数ベースでの議論が必要だ。

市場関係者は加重平均で話をすることが多いが実は各種データは指数ベースでも発表されていて毎日確認することができる。日経平均プロフィルのヒストリカルデータがそれだ。今回はそちらで発表されている株価収益率(PER)、株価純資産倍率(PBR)、配当利回りと日経平均株価から1株利益(EPS)、1株純資産(BPS)、1株配当(DPS)を計算し日経平均株価と並べてグラフにしてみる。

まず日経EPSについてだがリーマンショックの影響は甚大だったことがわかる。リーマンショックで利益がほぼ0になってから元に戻るのに約2年弱を要している。2006年から2007年にかけては株価の上昇に利益がついていけずバブル的であったと言える。一方今回のサイクルは株価とともにEPSも上昇しておりその点では健全である。より注目すべきは加重平均EPSと指数ベースEPSのかい離でこちらはアベノミクスが始まってから開きっぱなしだ。これが加重平均では割安、指数ベースでは割高という見方につながるわけだがこうなっている理由は恐らく指数が先行しているからだろう。割高の値がさ株がより多く買われて指数を押し上げているが時価総額の大きい企業は遅れ気味で低PERのままという構図だ。特に外需に頼る自動車企業などの大企業が割安で放置されている。輸出大企業は円高で利益が大きく左右されるある意味脆弱な株なので買いにくいという理由はあるがこれがどこかで解消されると考えるならば例えばトヨタ買い日経売りなどのトレードは面白いかもしれない。

次に日経BPSを見てみる。こちらはEPSと違って急増急減せずグラフがなめらかである。前回より今回のサイクルのほうがバブル度合いが低いのも同様であるが加重平均BPSと指数ベースBPSのかい離はより早い時期のリーマン後から始まっている。金融危機後の利益が出ない時期も日本企業は着実に純資産を積み上げていたのがわかる。加重平均BPSのほうがよく伸びていることからやはり時価総額の大きい大企業に資本が集中し資産を貯めこんでいるのが伺える。純資産から見ても時価総額の大きい企業を買い日経を売るという戦略を考えることができる。日本の内需は頭打ちでこれ以上成長は見込めない。海外売上が多ければどうしても為替差益がリスクとなるが現状維持が精一杯の国内よりも拡大の可能性がある国外に目を向けるのは必然だ。

最後に日経DPSを紹介しておく。配当はリーマンショックの影響を受けた2008年度末とアベノミクスの影響が出始めた2014年度末の変動を除けば後は一貫してきれいな右肩上がりの上昇傾向にある。日経平均採用銘柄の多くが3月決算なので配当が大きく変動するのはその前後の時期となる。こちらは単純平均でも指数ベースでもあまり差がなく値がさ株と時価総額の大きい株の配当性向はあまり変わらないと言える。

以上日経平均の指標3つの推移を平均と指数ベースで比べてみたが最近はEPSとBPSでそれらのかい離が大きくなっており値がさ株が買われ巨大企業株は放置気味でやはり日経平均は歪んだ指数であることがわかる。市場参加者が全員で一斉にTOPIXをメインにすればこの問題は解決するがネームバリューがあり大企業中心でわかりやすい日経平均が打ち捨てられる日は来るのだろうか?

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